極楽はよそにはあらじわがこころ おなじ蓮(はちす)のへだてやはある

当札所の御詠歌(上人御詠歌)は、大変に意味深く詠じられています。
(極楽は遠くにあるものではありません。あなたの心の中に求めなさい。この世に咲く蓮の花と、あの世に咲く蓮の花とはともに同じ蓮の花です。決して違うものではありません。)

今日の言葉で言えば、自分をじっくりと見つめよという事ではないでしょうか。
一方四国八十八ヶ所巡礼をお始めになった弘法大師様のお言葉に、「それ仏法はるかにあらずして心中に近し」という部分があります。
共に、悩める人々を救うために求道の道を歩まれた両大徳のおっしゃらんとするところは、同じであったというところに、今さらながら驚嘆するものであります。
観音巡拝という大願に情熱をお傾けになった上人の熱烈な信仰心に想いをお馳せになってはいかがでしょうか・・・・

↓画像をクリックすると拡大写真をご覧いただけます。

本尊

本尊

徳道上人像
徳道上人本人による彫刻(寺伝)

本堂

本堂

徳道上人により天平7年(735)創建。元禄8年(1695)長谷寺化主英岳僧正により再建。総本山長谷寺塔頭開山堂として現在に至る。

十三重石塔

十三重石塔

徳道上人御霊廟
周囲に西国霊場各寺院の御砂が納められている。

上人沓脱ぎ石

上人沓脱ぎの石

上人が法起菩薩と化されて松の木に登られた時の沓脱ぎの石。ふれると願い事がかなうと言われる。

長谷型燈籠

長谷型燈籠

長谷寺の回廊にある燈籠と同じもの。当院が長谷寺塔頭である為、同じ燈籠がおかれる。

庚申堂

庚申堂

青面金剛像を祀る御堂 青面金剛とは中国の道教思想に由来し、日本の民間信仰のなかで独自に発展した尊像である。病魔を退け、健康長寿のご利益があると信仰されている。

地蔵尊

地蔵尊

古くからの信者などから寄進され、立ち並ぶ地蔵尊。周囲には水子供養を回向する小さな地蔵像が多数奉納されている。

弁財天堂

弁財天堂

弁天は金運、福知、延寿のご利益があると信仰されている。

葉書きの木

葉書きの木

多羅葉樹
モチノキ科の常緑高木。葉の裏に尖ったもので書くと文字が浮かび上がる。「はがき」の由来となった言われる木。当院の葉書きの木に願い事を書くと叶うと言われている。

初瀬川

初瀬川

当院と与喜山原生林との間を流れる川。初夏には蛍も飛び交う清流。

隠し鬼瓦

隠し鬼瓦

本堂である開山堂は本尊を祀る御堂としては珍しく北面を向いている。これは、長谷寺本尊十一面観世音菩薩に対面する様に位置づけられたと言われている。その為、左側の鬼瓦が与喜天満宮に面することとなる為、鬼瓦は隠されている。